今まであまり気にもとめてなかったのですが、囲碁と将棋のタイトル戦の賞金の違いについて。
きっかけは将棋界の天才 藤井聡太王位・棋聖(2021年7月現在)がネットニュースで話題になっていた時のコメントの中に、囲碁は将棋より人気ないけど将棋よりタイトル戦の賞金は多いんだよねっていう書き込みを見たことでした。
それまで囲碁も将棋も賞金は同じようなものだと思っていましたが、将棋が七大タイトル戦でなくなって8大タイトル戦(数年前に叡王戦が大タイトル戦になった)になってから将棋が実際多いのでは?と思っているところもありました。
実際はどうなのか?下世話なことですが調べてみました。
※囲碁のタイトル戦の優勝賞金は公表されていますが、将棋のタイトル戦は竜王戦のみ公表ということで他の棋戦は推測になります。
目次
賞金1位の竜王戦と棋聖戦の比較
将棋界の最高位タイトル戦
竜王戦 賞金 4400万円
囲碁界の最高位タイトル戦
棋聖戦 賞金 4500万円
囲碁の棋聖戦の方が100万円多い!!
4400円と4500円の差ならほとんど一緒じゃないかと思いますが、4400万円と4500万円では、100万円違うとなると大きいですね。
賞金2位の名人戦と名人戦の比較
将棋界の第2位タイトル戦
名人戦 賞金 3000万円程度 非公表のため推測
囲碁界の第2位タイトル戦
名人戦 賞金 3100万円
囲碁の名人戦の方が100万円多い!!
またもや100万円多い結果に、2つ続けてとなると、これは将棋界に対抗しているのだろうか?
賞金3位の王位戦と本因坊戦の比較
将棋界の第3位タイトル戦
王位戦 賞金 1000万円程度 非公表のため推測
囲碁界の第3位タイトル戦
本因坊戦 賞金 2800万円
囲碁の本因坊戦の方が1800万円多い!!
第3位のタイトルでは差がつきました。
1800万円の差は大きいですね。
賞金4位の王座戦と王座戦の比較
将棋界の第4位タイトル戦
王座戦 賞金 800万円程度 非公表のため推測
囲碁界の第4位タイトル戦
王座戦 賞金 1400万円
囲碁の王座戦の方が600万円多い!!
第4位のタイトルでも600万円という差がありました。
賞金5位の棋王戦と天元戦の比較
将棋界の第5位タイトル戦
棋王戦 賞金 600万円程度 非公表のため推測
囲碁界の第5位タイトル戦
天元戦 賞金 1300万円
囲碁の天元戦の方が700万円多い!!
ここまで調べてみると囲碁の方が圧倒的に賞金は多いですね。
賞金6位の叡王戦と碁聖戦での比較
将棋界の第6位タイトル戦
叡王戦 賞金 300万円~2000万円程度 非公表のため推測
囲碁界の第6位タイトル戦
碁聖戦 賞金 800万円
叡王戦の賞金は不明で、300万円から2000万円まで幅がありました。
300万円の賞金だとすると、囲碁の碁聖戦の方が500万円多い!!
2000万円とすると賞金順位も3位になりますが、まあ6位と比較して将棋の叡王戦の方が1200万円多い!!
叡王戦はまだ出てきて間もない、新しい棋戦ですから賞金の推測はわかってないですね。
賞金7位の王将戦と十段戦の比較
将棋界の第7位タイトル戦
王将戦 賞金 300万円程度 非公表のため推測
囲碁界の第7位タイトル戦
十段戦 賞金 700万円
囲碁の十段戦の方が400万円多い!!
賞金8位の将棋タイトル戦
将棋界の第8位タイトル戦
棋聖戦 賞金 300万円程度 非公表のため推測
囲碁は7大タイトルですが、将棋は叡王戦が増えて8大タイトルになっているので、8位では比較なしで将棋界の棋聖戦での賞金のみで。
賞金合計での比較
将棋界のタイトル戦賞金の合計
叡王戦が300万円の時 1億700万円
叡王戦が2000万円の時 1億2400万円
囲碁界のタイトル戦賞金の合計 1億4600万円
叡王戦が300万円では、囲碁界の方が3900万円多い!
叡王戦が2000万円でも、囲碁界の方が2200万円多い!
これって囲碁はタイトル戦が7つと将棋はタイトル戦8つの合計なので、囲碁の方がタイトル一つ少なくても多いところを見ると囲碁界の方が賞金は多いのは本当のようでした。
将棋囲碁共、大タイトル戦を合わせて1億数千万円というと、スポーツの世界と比べると少ないですが、運の要素が少ない実力の世界での勝負ですから、タイトルを取れるような才能のある人には魅力的ですね。
雑談ですが。
羽生九段が25年ほど前に7冠制覇のグランドスラムを達成しました。
その当時の賞金はわかりませんが、話題になっただけでなく年間の稼ぎも凄かったんだなと改めて思いました。羽生九段は他にも獲得タイトル総数でも1位ですから、今まで相当の額を稼いできたことになりますね。
囲碁界でも井山裕太三冠(2021年7月現在)が2016年に7大タイトル全冠達成し、半年ほどで名人位を高尾紳路九段に取られましたが、2017年にはまた名人を取り返して2度目の全冠制覇しました。
2度の全冠制覇をしていますから、相当稼いでますね。
歴代獲得タイトル数ランキングでは、井山三冠は趙治勲名誉名人 二十五世本因坊、坂田栄男九段に続いて3位で、2位の坂田栄男九段との差は1タイトルなので2位になるのは確実でしょう、1位の趙治勲名誉名人 二十五世本因坊とは12タイトル差ありますが、このままいくと1位の記録も時間の問題だと思います。
まとめ
将棋と囲碁の賞金を比較すると囲碁界の方が多いのは本当。
将棋はタイトル戦8つ囲碁はタイトル戦7つの合計にもかかわらず囲碁の方が多い。
大タイトル戦以外の棋戦ではどうなのか?今後また調べてまとめてみます。