今日のセドル九段は凄かった!!
アルファ碁に3連敗したセドル九段
世界中では、もう絶望ムードが漂ってました。
今回もアルファ碁にうまく打たれて絶望ムードに。
誰もがセドル九段が負けると思っていました。
しかしセドル九段
手がなさそうな局面に白78のワリコミの妙手を放って
逆転して勝利を手にしまいました。
セドル九段恐るべし。
最後の会見でのセドル九段の満面の笑顔
こちらも嬉しくなりました。
黒 AlphaGo(アルファ碁)vs 白 李世ドル九段(イ・セドル)
176手まで白中押し勝ち
今回の布石は第2局と黒11手目まで全く同じ布石でした。
アルファ碁が黒番だとこれが一番勝率のいい布石と認識しているのでしょうか?
セドル九段は前回では白12では一間トビでしたが
今回はコスミを打ちました。
その後は、正統派な布石というか大場を打ちあって進行しました。
次のアルファ碁の手が面白かったです。
黒23を打ってそのあとに黒25のカタツキ。
黒23の星の小ケイマシマリにつける手は、井山さんがよく打つ手ですね。
白24と代わって、黒25とカタツキする調子なんでしょうか?
いいのか?わるいのか?よくわからない感じです。
白は黒23の石を白26と単にかかえました。
この手では、黒25一路左にハイを決めてから抱えた方がどうだったか?とニコ生での解説の柳時熏九段。
ハイを決めると黒23の石が動きだす可能性を心配してでしょうか?
それで単にかかえたのかも知れません。
黒27の押さえに白28、黒29のハネには切りたいところなんですが
セドル九段は切らずにハネました。
切ると変化の図は白が封鎖されてあまり良くないと判断したから切らなかったんでしょうか?
確かに左辺の白薄いですが...。
囲碁プレミアムの解説者 高尾九段も ニコ生の解説者 柳九段も切りたかったですよねと解説。
でもこの後の実戦のハネの変化は、黒39までで厚みができてどうみても白の辛い形です。
もうこの段階で、碁形は黒良しになっていると思います。
セドル九段普通に打っていては良くないとみたんでしょうか?
白40とつけていきます。
この後、以下のように進み
またアルファ碁の黒47のカタツキです。
アルファ碁はカタツキが好きですね。
このカタツキも良さそうな手です。
この後白48のオシに黒49のノビ、さらに白50のオシと進みます。
そして黒51のハネにセドル九段は白52とハネたのですが、これも切る手は無理だったんでしょうか?
右下隅に白が来ているので戦えそうに思えるのですが。
高尾九段・柳九段両者も切りたかったですねと解説。
この後、黒に53と2段バネを打たれて上辺の白4子が分断されて黒地になり完全に黒優位の形勢になりました。
白は、右辺の黒4子とのフリ替わりになりましたが、上辺の黒の方が大きいです。
この後、セドル九段長考に入ります。
白70の黒71
白72のキリに黒73とかわって
白74、白76を決めて切りのあやをつけて。
この次の一手が凄い手です。
この局面で次の一手は?と聞かれたら
どんな手が思い浮かびますか?
もう上辺には手がないと僕なんかは、諦めて味の悪い右辺に何か手を入れていると思います。
セドル九段はなんと!!
白78のワリコミ
ニコ生の柳九段この手に『今までの囲碁歴史に残る一手』と評価。
いやすごいですね、こんな手があるなんて
そしてこの後、アルファ碁が乱れに乱れまくります。
攻め合いの筋なんでしょうか?
黒93とわざと持ち込みにさせたり
黒97とわざと損して割り込みにいったり
明らかに変調モードです。
形勢が悪くなると、めちゃくちゃな勝負手を放つことはコンピュータ囲碁では知られています。
アルファ碁も同じように形勢が悪くなるとめちゃくちゃになるようです。
今までの完璧な碁を打っていたアルファ碁とは別人になりました。
さらに黒101とまるで初心者の手まで繰り出すように。
あの無敵のアルファ碁はどこへ行ったんでしょうか?
この折衝をみると、やはりまだ人工知能といえども完全ではないのだなと感じました。
とはいえ、まだ僕は中央の白連絡大丈夫なんだろうか?と心配していました。
セドル九段これはもらったと優勢を意識したんでしょうか?
堅実に左辺の白へ連絡しに行きました。
白が連絡すると左辺の黒が目がないので手入れをしなければならなくなりました。
そして待望の白126、白130と中央の白石と連絡します。
大きな手ですね。
まだこの段階では細かいみたいですが形勢は白良しみたいです。
その後、ヨセつづけて
黒159とまた変な手がでます。
そしてさらに黒161と持ち込みになる初心者のような損な手を
その後、黒167と白168の交換でさらにアルファ碁はヨセを損します。
さらには黒171とこれまた初心者の手を
そしてさらにも、コウ材で残しておけばいいものを177とほり込んでみたり。
おそらくアルファ碁にとってこれらは相手のミスを誘っている勝負手?なのか知れません。
そして白180で下辺が手になってしまい、アルファ碁ボロボロになって投了。
あれだけ強かったアルファ碁の豹変ぶりに驚きました。
人工知能と言えども、たかがコンピュータなのですね。
この辺りが改善されるともう最強でしょうね。
今日はセドル九段、美味しいお酒でも飲んで喜んでいるんじゃないでしょうか。
今日のセドル九段は凄かった。
ラスト1局 またいい碁を見せてください。
楽しみにしています!
※関連
【李世ドル九段(イ・セドル)vs AlphaGo(アルファ碁)】
第1局
第2局
第3局
第5局