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李世ドル九段(イ・セドル)vs AlphaGo(アルファ碁) 第3局 棋譜

      2016/03/15

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第3局もAlphaGo(アルファ碁) の勝利、なんだか日に日に強くなっているように感じます。

1局目は、世ドル九段が一番勝てるチャンスのある碁でした。

2局目は、セドル九段上手くいってそうでよくよく調べてみるとアルファ碁は常にリードしていて完敗。

3局目は、序盤の手が足を引っ張って終始セドル九段の形勢が悪く3局の中では一番内容の悪い碁で完敗です。

 

あのセドル九段をしてもアルファ碁の前では、力の差があり過ぎる感じです。

 

2子以上は差があるように感じてならないです。

 

セドル九段前回の第2局のあと、韓国の若手棋士たちと徹夜でアルファ碁対策を今回はしてきています。

 

その結論がコウをアルファ碁は避ける傾向があるので、コウを仕掛けると言う結論に達したようです。

 

その対策通り、今回はコウを仕掛けてアルファ碁はコウには弱いことがわかりました。

黒 李世ドル九段(イ・セドル)vs 白 AlphaGo(アルファ碁)

176手まで白中押し勝ち


棋譜再生

 

セドル九段の黒番で、黒5と1本かかって黒7と高い中国流の布石に構えます。

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黒9の小ケイマしまりは、星から1間に飛ぶ手が多いですがアルファ碁対策でしょうか?

それに対するアルファ碁の白10の大ケイマしまりは、なるほどかもしれません。

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左上隅小目へ白12と1間高ガカリに黒13とコスミ

それに対して白14と2間トビ。

この2間トビは、僕はあまり見たことなかったのですが、解説の高尾九段の話では、昭和の時代に打たれたそうで、今はほとんど打たれなくなった手です。

alpha-sedoru3-3その昭和の手に対して、セドル九段は黒15とつけて白2間を分断していきます。

alpha-sedoru3-4しかし解説の高尾紳路九段の話では、この黒15の手は昭和の時代に黒が地を損していけないという結論が出ているそうです。

白も定石通り白16と打ちます、アルファ碁は黒15の手に対する次の手も知っているようです。

この黒15を打った後、セドル九段の形勢がだんだん悪くなっていったので、この手は疑問手ではなかったんじゃないでしょうか?

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この後は以下のように進んでいきました。

alpha-sedoru3-7この後のアルファ碁の1手が素晴らしい。

 

白32です。

なかなか気が付かない手です。

普通なら白32の一路上のケイマなら誰でも浮かびそうですが、打たれてみるとなるほどいい手です。

黒は打ち方に困ります。

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黒33の曲げに白34と出て黒35の押さえに白は36ケイマで渡っていきました。

それに対してセドル九段は黒37と分断しにいきました。

高尾九段は、これは無理気味な手なので怖いですねと解説。

その解説通り黒は苦しい展開に進んでいきます。

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もう明らかに黒劣勢の碁形へと進んでいきました。

白50に黒51の交換はプロなら絶対打たない交換ですが、アルファ碁は石の形を決める傾向があります。

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アルファ碁は危ない橋を渡ることなく黒を窮地へ追い込んでいきます。強すぎます。

黒はもう攪乱作戦でしょうか?

黒57と曲がります。

この手は次に白44の一路右につけて黒の大石とつながる手を見ています。

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黒57にたいして僕が白なら迷うことなく渡りを阻止しますが、アルファ碁は形勢有利で十分と見ているのでしょうか?下辺の白石と左辺の白石を連絡するために1間トビ白58と打ちました。

アルファ碁の打つ手は安全第一です、まぎれるような可能性を残す手を打ちません。

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この後黒は渡ることができてひとまず窮地は脱したのですが、下辺に大きな白模様ができて、以前形勢は苦しい状態。

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セドル九段普通に打っていてはダメだからでしょうか、黒77と勝負手?を放ちます。

alpha-sedoru3-14以下のように進みます。

左上白の大石を黒は狙っているようですがこの折衝は良かったんでしょうか?

僕の棋力ではわかりません。

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この後、右下隅の黒が生きて白98と下辺を囲って大きな地ができました。

下辺に打ち込んでもこれだけ厚いと生きることは困難ですから、ほぼ確定地です。

地合いで大差がついてしまいました。

何かよっぽどのことをしない限り勝負は逆転しませんが、アルファ碁の石は安定していて、勝負手を与える隙がありません。

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この後、数手進んで左上黒の石の中へ白104と置くのですがこの変化はどうなるのか気になっていました。

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黒は白104の置きがあるために、左上隅から上辺にかけての白の大石は目が強い形になっています。

この後の進行は仕方がなく以下のように進み白の大石は生きをはっきりさせました。

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黒は以前苦しい状態です。

セドル九段まぎれを求めて黒113と勝負してきます。

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黒113の手は以下のような狙いのある勝負手です。

alpha-sedoru3-19しかし黒2子をシチョウにかかえると、そこに壁ができてしまい、左辺の黒の一団が目が薄い形なので殺されそうです。

セドル九段この図は無理と見て、方向転換。

シボリだけにして我慢します。

alpha-sedoru3-21そしていよいよ待望のコウに仕掛けるのですが、どうにも勝敗には影響がなさそうで辛いところです。

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それに対して白124と冷静に大きなところを打たれて辛いです。

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そしてこの後 勝負手を放ちます。

 

今回の見せ場を作ってくれた黒125と白地の中へ打ち込みます。

通常はこんな手は成立しないし有り得ないないのですが、セドル九段はさすが手を作っていきます。

といってもアルファ碁はすべてお見通しなのかも知れませんが...。

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以下のように進んだのですが

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白138のノゾキに対して、黒は以下のチャンスがありました。

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セドル九段は左下隅の白を分断してコウを見ていたのでしょう、そちらを優先するために、この図を選ばずにつないだんだと思います。

 

 

以下のように進んで黒147と待望のコウができました。

アルファ碁のコウの腕前を試すチャンスです。

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以下のように進んで、黒151と両コウの形に。

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以下のように進み

alpha-sedoru3-29そして本コウになってしまいました。

アルファ碁はコウになるともたついています。

alpha-sedoru3-30この後コウ争いをするのですが、白に余裕のあるコウなので勝負をひっくり返すほどではなく白176の手に投了となりました。

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いやアルファ碁強過ぎるの一言です。

僕は、ショックを通り越してしまいました。

 

井山6冠も今回の対戦を見ていたようで

以下のコメントを出されています。

『第1局から第3局まで、インターネットの生中継で観戦しました。こんな結果になるのは想像できなかった。ただアルファ碁の実力を知るデータが少なすぎるので、ひょっとしたらという気持ちがあったのも事実です。ほんとに急に出てきた。こんなに早く、これほどの実力で打てるようになるなんてショックです。

囲碁の長い歴史の中で、もしかしたら一番というくらいの棋士に勝ち越した。これはものすごいこと。人間を超えたと思われても仕方のない結果。僕自身はイ・セドル九段が5連敗したら、そう判断します。残り2局に注目したい。』

※朝日新聞から引用

 

やはりショックだと思います。

 

たった数か月囲碁を学んだ人工知能がセドル九段に圧勝するのですから。

 

棋士のツイッターを見ると多くの方がショック受けているようです。

 

今日でアルファ碁の勝ち越しが決定したのですが、後2局残っています。

何とか勝ってもらいたいです。

※関連
【李世ドル九段(イ・セドル)vs AlphaGo(アルファ碁)】
第1局
第2局
第4局
第5局

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